【概要】日産のEV(電気自動車)「アリア」で車中泊実験。ひと晩、エアコンをつけたままにして、消費電力や電池残量などをレポート。
日産アリアでひと晩エアコンつけっぱなし実験スタート!

後席と助手席を倒せば、広いフルフラットな空間ができる。寝袋と枕、マットを積み込む。

スタート PM23:00 88%
夜23時にスタート。電池残は88%。車外温度17℃に対し、エアコンの設定温度23℃に。

AM1:00 85%
テスト開始から2時間での消費電力は、わずか3%。室外温度は15℃に下がってきた。

AM6:00 78%
テスト開始から7時間後となる朝6時にメーターをチェックすると、残りは78%だった。
ひと晩での消費電力は10%
推定消費電力は6.6kWh
ひと晩なら、エアコンを稼働させ続けるのは楽勝!

夜23時にスタートして翌朝の6時までの7時間、エアコンを23℃オートで過ごしてみても、バッテリーは総電力の10%しか消費しなかった。
カタログ値から考えれば、ひと晩で使ったのは6.6kWh。1時間当たりで0.94kWh。メーター表示の走行可能距離は385kmから328kmへと57km減っている。アリアの一充電走行距離は470kmであるため、走行距離でいえば12%ほどの目減りだ。
仮に1時間0.94kWhを消費するというのであれば、アリアは約70時間エアコン作動が可能という計算になる。
そして、71.4kWhのバッテリーを積む「bZ4X」と「ソルテラ」ならば約76時間、20kWhの「サクラ」と「eKクロス EV」は、約21時間が計算値になる。
もちろん、残ギリギリまで使えるわけもないが、とりあえず、どのEVもひと晩なら、楽勝でエアコンを稼働させ続けることは可能。どうやら、EVの車中泊はエアコンが使い放題になるようだ。
写真・文/鈴木ケンイチ
出典:カーネル2022年7月号vol.55