【概要】ルーフテントに関する素朴な疑問や基礎知識をQ&A方式で紹介。コイズミCARCOA事業部・井下 博さんが回答。また日本でルーフテントが流行している理由を解説。

日本にも“オーバーランド”時代到来! ルーフテントが今、アツいワケ

画像1: 日本にも“オーバーランド”時代到来! ルーフテントが今、アツいワケ

好調なキャンピングカー市場において、キャンピングカー、キャンピングトレーラーに続く三極として注目されているのが「ルーフテント」だ。

ルーフテントとはその名のとおり、車の屋根などに装着するテントのこと。バンコンに装着されているポップアップルーフに似ているが、基本は車内からの出入りができない。

どんな車両にも装着可能なのが特徴で、いま乗っている愛車を簡単に快適車中泊仕様にすることができるのである。さらに価格も20万〜50万円程度と、キャンピングカーやトレーラーに比べると安価なのも嬉しい。

画像2: 日本にも“オーバーランド”時代到来! ルーフテントが今、アツいワケ

ルーフテントは昨今登場した製品ではないが、ここのところのコロナ禍の影響によって人々の余暇の過ごし方がアウトドア志向となり、キャンピングカー共々需要を伸ばしている。

さらに「オーバーランド」という欧米型のクルマ旅のスタイルが日本に入ってきたことも要因になっている。インフラが整いすぎの日本ではオーバーランドが難しいが、オーバーランダーと呼ばれるクルマのスタイルは流行中だ。そして、このオーバーランダーの必需品が、ルーフテントというわけなのである。

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ルーフテントの利点は、すぐに建てられて、すぐに撤収できること。雨の日でも憂鬱になることがない。また超快適かつフラットなマットも最高だ。寝るということだけなく、愛車の上のテラスとしても使えるルーフテントは、いま注目の車中泊アイテムだ。

今回はこのルーフテントについての素朴な疑問を、国内・外の自動車部品、用品の総合商社でキャンピングカーの製造販売などを手掛ける、コイズミCARCOA事業部の井下 博さんに答えてもらった。

Q.ルーフテントって日本に向いているの?

画像: Q.ルーフテントって日本に向いているの?

A.安価なテントだとFRPやテント生地が早く劣化してしまうことがあるが、ルーフテントは低温や高温に対しての耐候性も備えている。四季を通じて使うことができるが、真夏はポータブルクーラー、積雪地ではヒーターの併用が望まれる。

Q.ルーフテントにはどんなタイプがあるの?

画像: 垂直開き

垂直開き

A.ルーフテントを大別すると、ハードシェルとソフトシェルタイプに分かれる。

ハードシェルは耐候性に優れ、雨音も小さめ。ただ重量が重く、収納時も大きくなってしまう。反対にテントタイプのソフトシェルは、軽量で収納時もコンパクトだ。ただし、風音や雨音が気になる。

画像: ソフトテント。

ソフトテント。

ハードタイプには2種類あるが、垂直に開くものは就寝時に足元の圧迫感が少なく、室内を効率的に使える。

画像: 三角開き

三角開き

三角開きは室内に広い部分があり、着替えなどもラク。ルーフテラス的に使うこともできる。

Q.ハシゴは「横」と「後」どっちがいい?

画像1: Q.ハシゴは「横」と「後」どっちがいい?
画像2: Q.ハシゴは「横」と「後」どっちがいい?

A.乗降用のラダー(ハシゴ)は、基本的にはテントのサイドに付く。そのため、パーキングなどで出しっぱなしはマナー違反。就寝時はラダーをテント内に収納するのが基本だ。ミニバンやSUV ならリアラダーを併用するのがおすすめ。省スペースで、ラダーの収容も不要だ。

Q.選ぶときの注意点は?

画像: Q.選ぶときの注意点は?

製品にもよるが、あまり安価なものを選ぶと耐用年数が極めて低い場合がある。特にFRPの品質は価格次第ということだ。

購入後は、FRPにはコーティング、生地は防水加工といったメンテナンスをするのも忘れずに。

Q.車への負担はどのくらい?

画像: Q.車への負担はどのくらい?

ルーフテントの重量は2~3人用で50kg前後。一方でルーフキャリアの耐荷重は30kgほど。車種によってはキャパオーバーだが、キャリアの取り付け部がしっかりした車種なら問題はないという。セダンやコンパクトカーなどは要注意の場合も。

文:山﨑友貴 
写真協力:ジファージャパン 
取材協力:コイズミ 
出典:カーネルvol.51秋号(2021年9月9日発売)

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