コスパ最強にて頑強! ユニフレームの「ファイアグリル」
ユニフレームの焚き火台「ファイアグリル」もスノーピークの「焚火台」同様、誕生から20年超えのロングセラーモデルだ。
この間、改良などのマイナーチェンジはなく、発売当時の姿のまま、多くのキャンパーに愛用されている。
なんと同社のなかで毎年、出荷金額が不動の一位! 年間数万台を出荷しているという(詳しい数字は秘密とのこと)
さてこの「ファイアグリル」、“壊れない焚き火台”との呼び声が高い。
本体の炉のステンレス材は薄く、軽量にもかかわらず、ゆがみ知らず。GARVY編集部でも多くのスタッフによって使い込まれていたが、変形していなかった。
いっぽう、ロストルは熱でベコベコに変形するけれど、使用には問題なし。使用歴20年以上のキャンパーも多いと聞く。
構成パーツが炉、脚、ロストルの3点+焼き網とシンプルなのもいい。脚の開き方だけ、ほんの少し慣れが必要だけれど、全体的には軽量で組み立てやすく、収納もコンパクトで快適。
そしてシンプルながらも、焚き火台の各所にギミックを搭載しているのがユニフレームならでは。
まず、目からウロコだったのが、脚の穴を使った吊り下げギアの「FG ポットハンガー」と「FG ハンガー」。
ファイアグリルの脚は、強度、加工、重量を考慮してパイプを採用しており、爪との接合個所に穴があいている。これはただ単に構造上、そうなっているだけだったのだが、ユニフレームはこの穴を活用しようと考えた。
「普通にトライポッドを作ってもつまらないし、せっかく活用できる穴があったので作ってみました。見た目がスッキリしたほか、地面まで脚がない分、軽量化にもつながっています」と担当者。
調理で使う際、焼き網や鉄板を炉に対して斜めに置く構造も独特で、これにより、炭の出し入れもしやすくなっている。
こうしたユニフレームならではの機能が盛り込まれ、使いやすく、軽量でコンパクト、故障も少ないのにこの価格。間違いなくコスパ最強の焚き火台だと思う。
【注目ポイント1】
変形を防ぎ、空気を取り込むこの隙間、じつは重要なのだ!
コンセプトは「コンパクトで軽量な焚き火台」。軽量化=使用鋼材を薄くすることなので、薄くても壊れない設計にしているという。
「熱によるゆがみは必ず発生するので、それを前提に“ゆがみを逃がす”方法をとっています。炉の角のスリットは、ゆがみ防止と空気取り込みのふたつの役割です」(ユニフレーム担当者)