災害時の装備を強化しキャンパーの可能性を模索
東日本大震災の教訓で、キャンピングカーの存在が注目されたのは周知の事実だが、その後も特に災害時の使用を前提にしたモデルというのは登場しなかった。
震災からすでに時間が経つが、昨今は自然災害の発生が頻繁となり、ますます個人でシェルターを持つ重要性が高まっている。
そんななかで登場したのが「ゼロ」だ。公共インフラが停止した状態でも、生活をおくれるように考えられたモデルである。
まず、スタンドアローンな状態でも電力を使えるように、215Wソーラーパネルと200Aのリチウムイオンバッテリーを搭載。これにより、冷蔵庫や電子レンジなどの稼働が可能になる。
またミニクーラーを採用し、エンジンを止めた後でも、夏の車内を一定の温度に保てるよう考慮している。
トイレも水を使わないラップポントイレを装備。長期間の避難生活にも対応できるようにしている。
車内には他に、対座ダイネットと二段ベッドをインストールして、大人3名が寝泊まりできるように設定。
機動性の高い標準ルーフをベースに、避難生活においても、できるだけストレスを感じることのない装備群を満載しているのが特徴だ。もちろんオートキャンプ用途でも快適!
こんな人にオススメ!
ナローのハイエースに、どこまで機能を詰め込めるかチャレンジした同モデル。災害に備えておきたいという人もさることながら、ナローハイエースにこだわりたい人にオススメ。ワイドのハイエースでは取り回しがちょっと……という人にはジャストサイズだ。インテリアの雰囲気はシンプルだが、オートキャンプを快適に楽しめるだろう。
ゼロ 5,570,000円~(税別)
■ベース車両/ハイエース標準ルーフ特設車orスーパーGL ■全長4695×全幅1695全高1980㎜ ■主要装備/二段ベッド兼ソファー、FASPセカンドシート、固定1人用サードシート、カーテン、テーブル、ギャレー、ミニクーラー、40ℓ冷蔵庫など
【問】オーエムシー ☎042-520-6440
写真・文/山崎友貴
出典/カーネルvol.45 2020 春号