ゴールデンウィークも後半戦! 大型連休はうれしいけれど、心の底からうんざりしてしまうのが、高速道路の大渋滞。牛歩のごとくノロノロ運転で、目的地まで長い時間、車内にカンヅメ……。そして、そんな状況を知ってか知らずか、襲ってくるのが突然の尿意。緊急事態の発生です!
我慢の限界ギリギリをさまよわないために、あらかじめ用意しておきたいのが「携帯トイレ」。
今回は、車中泊専門誌『カーネル』でインプレッションした「携帯トイレ」企画のなかから、評価の高かった7製品を紹介! これで大渋滞も安心!?
こんなことを調査しました!
さまざまな携帯トイレが発売されているが、使い比べる機会はあまりない。そこで、各種製品を実際に大手通販サイトで購入し、下記のポイントを比較、レポートする!
<比較要素>
・37℃に沸かした風呂の水を注いで調べた収容量
・実際の現場での使用感や凝固速度
・使用後の後始末がしやすいか
・ほかにはない便利機能はあるか
など
1 携帯トイレパック
大きくそそり立つような受け口は放出をとらえやすいうえに、ソフトなので折りたためば女性でも使える。袋が縦長なのでジャマになることもあるが、使いやすさは上々。
凝固剤はパックタイプで固まる速度は遅め。溜まった排泄物が透けて見えるのは気になるが、受け口の形状がよく、女性専用をうたう商品より女性向きかも。
<スペックなど>
●容量:1000cc ●ニオイ防止:吸水ポリマー ●逆流防止:ファスナー ●メーカー:メルテック
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2 携帯ミニトイレ プルプル
不織布とポリエチレンを貼り合わせた採尿袋の手触りがよく、広く開く受け口で使用体勢の自由度が高い。ファスナーの精度も高く、使用後に持ち帰るための白袋付きなのもいい。
手触りはサラッとした感じ。滑りにくい袋と張りのある受け口で、使用中に落としにくい。全体にコンパクトだが、吸水ポリマーの量が多めで固化が早い。総合力高し!
<スペックなど>
●容量:600㏄ ●ニオイ防止:吸水ポリマー ●逆流防止:ファスナー ●メーカー:ケンユー
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3 トイレくん 500
袋の上部が二重構造になっており、放出の最初から最後まで逆流や飛び散りを防ぐ。袋の強度や使用時の持ちやすさも上々で、固まるスピードも速い。
500㏄用のほか、1000㏄用の大容量モデルも。長さがこれだけ違うが、使いやすさは同等。
<スペックなど>
●容量:500cc ●ニオイ防止:吸水ポリマー ●逆流防止:二重構造袋 ●メーカー:ピットイン
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4 携帯トイレ
不織布とポリエチレンを貼り合わせた袋、硬めの受け口など基本構造は2.で紹介した「プルプル」と同じなので、性能面も使い勝手も文句なし。
広く開く硬めの受け口で、あせっているときでも飛び散りにくく使いやすい。使用後に物体やニオイを閉じ込めるファスナーも高精度。ビニール袋を切ったような目隠し前掛けシートも実用的。
<スペックなど>
●容量:600cc ●ニオイ防止:吸水ポリマー ●逆流防止:ファスナー ●メーカー:セイワ
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5 ポケットトイレ ミニ
袋の形状もサイズも凝固方式も①「携帯トイレパック」と同じだが、受け口の形状はまったく異なり、こちらは飛び散りが、より抑えられる印象あり。
ブルーの袋はほぼ透明なので、尿の色によっては見た目の印象が……。受け口を挟むように広げるとひし形になり、クルマが多少揺れても的を外しにくい。
<スペックなど>
●容量:500cc ●ニオイ防止:吸水ポリマー ●逆流防止:ファスナー ●メーカー:エフエスジャパン
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6 緊急ミニトイレ
吸水ポリマーシートを袋の内面に貼り付けた構造のため形が崩れず、袋を持って使ええるのが最大のウリ。ただし逆流防止機能はなく受け口も剛性不足。
受け口の剛性が低く飛び散りやすいのは難。ただし折り曲げることで女性でも使える。放出後に手でもまないと吸水速度が上がらない。
<スペックなど>
●容量:500cc ●ニオイ防止:吸水ポリマー ●メーカー:サンコー
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7 ポーチトイレ
二重になったチャックを開けてクルッと裏返すと、単なるポリエチレン袋が自立式のおまるに。大小試してみたが、使用中に倒れることもなく安定。
シート状の吸水ポリマーを入れて使用する。紙おむつ入れとしても便利だ。開口部が広く扱いやすく、スライダー付きチャックでがっちり密封可能。
<スペックなど>
- 容量:1600cc ●ニオイ防止:吸水ポリマー ●メーカー:ビッグウイング
※こちらの記事は、車中泊専門誌『カーネル』25号(2015年7月発売)に掲載した記事を再編集したものです。
写真/糠野 伸 文/辻村多佳志、編集部