【概要】車中泊の達人が教える青森の下北半島、八甲田、十和田のおすすめスポット。まるななさん、競バンライフさんが紹介。

日本を旅する車中泊の達人が教える、とっておきを紹介。伊勢神宮、恐山、鳴門の渦潮など、一生忘れられない絶景をめぐる旅に出かけませんか? 車中泊女子・まるなながナビゲートします。

まるなな プロフィール

2017年に中古で購入した軽キャンピングカー・テントむしで北海道内のキャンプや登山を車中泊で楽しむ軽キャン女子。旅の様子はYouTube『まるななちゃんネル』とブログ『まるななブログ』で配信中。最近の悩みは、愛車の調子が悪いこと。本当に切実(泣)

本州最北端をめざす~下北半島・八甲田・十和田

本州最北端の青森は、日本海、津軽海峡、太平洋に三方を囲まれ、北部の西側には津軽半島、東側には下北半島が突き出している。

八甲田山から連なる奥羽山脈が東西を隔てるようにそびえ、同じ県でもまったく異なった風土となる。

本州最北端・大間崎を目指すクルマ旅の道中には、癒やしの清流・奥入瀬渓流や神秘の湖・十和田湖、さらには総ヒバ造りの秘湯・酸ヶ湯温泉、荘厳な気配漂う霊場・恐山など、青森でしか出合えない景色が多数ある。

また青森は、海の幸にも恵まれており、高級マグロ・大間まぐろは甘くとろけるような味わいで、一度食べたら忘れられないほど。十和田のバラ焼き、名産のリンゴなど、ご当地グルメも見逃せない。 

本州の最果てへ、大人の冒険に出かけてみませんか?

車中泊の達人が教える青森の絶景名所

奥入瀬渓流

青森屈指の景勝地

奥入瀬(おいらせ)渓流は、十和田湖の子ノ口(ねのくち)から焼山(やけやま)まで、約14kmを流れる清流。

表情豊かな滝と心洗われる美しい水の流れを、徒歩、サイクリング、バスで楽しむことができる。新緑、紅葉、雪景色と一年中楽しめる癒やしのスポット。

十和田湖

奥入瀬渓流の源流

十和田湖は、火山活動によってできた二重カルデラ湖。空と周囲の山々を、水面に映し出す神秘的な湖で、その清らかな水が奥入瀬の流れを作り出している。

近隣の瞰湖台(かんこだい)からは、十和田湖の美しい姿が一望できる。

酸ヶ湯温泉旅館

ヒバ千人風呂が魅力の秘湯

300年以上もの歴史をもつ酸ヶ湯(すかゆ)温泉。広さ約160畳を誇る総ヒバ造りで、レトロな風情が残る温泉。

千人風呂は混浴で、時間により男女の専用時間もある。売店に女性用湯着を販売しているので、混浴にチャレンジするのもいいかも。

千人風呂には洗い場がないが、もうひとつの浴室・玉の湯は、男女別で洗い場がある。食堂の名物「酸ヶ湯そば」は絶品。

恐山霊場・恐山菩提寺

日本三大霊場を参拝

三途の川、白い浜の極楽浄土、地獄に見立てた火山ガス噴出地帯がある寺院。ここは死者の霊が集まる場所とされ、全国から多くの参拝者が訪れる。

恐山菩提寺(要入山料)の境内にある温泉は、青みがかった乳白色の硫黄泉。入浴する場合はタオル持参。開山期間は5月1日〜10月31日。

大間崎

本州最北端で味わう絶品マグロ

旅人なら一度は訪れたい本州最北端。大間崎のレストハウスでもらえる「本州最北端大間崎到着証明書」(200円)は旅の記念になる。

また大間町といえば、ブランドマグロで知られる「大間まぐろ」! シーフードカフェ・ナギサのマグロウニ丼は、競バンライフさんイチオシの一品。

仏ヶ浦

ダイナミックな奇岩が連なる

海沿いに約2kmにわたり連なる奇岩群。白や淡い緑色をした岩肌と青い海のコントラストが、神秘的な雰囲気を醸し出す。駐車場から遠いので、海から見られる観光船がおすすめ。

下北半島で車中泊するなら

大間崎テントサイト

青森はRVパークや道の駅が少ないため、キャンプ場での車中泊がおすすめ。十和田市営宇樽部キャンプ場や、むつ市のPARK DAIKANYAMAは、リーズナブルなのに設備は充実。

大間崎テントサイトは住宅街の公園のようだが、屋根付き炊事場完備のキャンプ場があり、無料で利用できる。

車中泊の達人に聞いた! 青森おすすめスポット

教えてくれたのは…競バンライフさん

競馬新聞社の記者として勤めていたが退職し、フリーで活動を開始。コロナ禍をきっかけに旅をしながら仕事ができる車中泊生活をスタート。軽キャンピングカー・INDY727で全国の競馬場と馬を求め、旅する様子を配信するYouTuberでもある。

司バラ焼き大衆食堂

ご飯がすすむご当地グルメ

十和田名物のバラ焼きは、牛バラ肉とタマネギを鉄板で焼いた、甘辛いすき焼き風味付けのご当地メニュー。

4種類のリンゴジュースが味わえ、メニュー表には青森の観光案内まであり。青森愛があふれてました!

十和田市現代美術館

個性的な現代アートに触れる

美術館といえば「退屈そうな場所」と敬遠していませんか? ここは、思わず目を引く現代アート作品が並び、鑑賞だけでなく写真映えするオブジェもたくさん。美術館に苦手意識がある人も、楽しめますよ。

尻屋崎・寒立馬

馬好き必見スポット!

寒立馬(かんだちめ)は、かつて青森で活躍した農用馬。寒気と粗食に耐えられ、持久力に富むという。一時は激減したが、保護活動により増えつつある。海をバックに悠々と過ごす寒立馬が間近で見られます。

西吹付山展望台

津軽海峡を望む大パノラマ

本州最北端の町・大間を見下ろす展望台。観光客はあまりいないものの、津軽海峡と放牧されている牛、風車が立ち並ぶ広大な風景をひとり占めできる。函館の夜景を「横から」見られるレアスポットです。

写真、文:まるなな
写真提供:競バンライフ、rui 
初出:カーネル2024年9月号vol.68