【概要】車中泊インフルエンサー・らんたいむさんの愛車の夏仕様やDIYポイント、愛用車中泊グッズなどを紹介。

車中泊業界において「らんたいむ」という名前を知らない人は、もはや少数派なのでは? それだけ多くの人たちに、YouTubeで配信する動画は親しまれている。

しかし残念なことに、これまで車中泊雑誌『カーネル』ではなかなか紹介する機会に恵まれなった。

今回、満を持して、らんたいむさんとその愛車である「7万円の軽」を取材!

「視聴者の皆さんが参考になることを」とのらんたいむさんの言葉どおり、シンプルながらも、経験に裏打ちされた工夫やアイデアなど、快眠そして暑さ対策について語ってもらった。貴重なインタビューもお楽しみあれ!

らんたいむ プロフィール 

車中泊業界を盛りあげる人気インフルエンサーのひとり。YouTubeのチャンネル登録数は45.8万人! 岡山を拠点に各地で車中泊の動画を配信している。日本一周も残るところ、あと少し。現在、ルート&ゴール地を検討中だという。

「7万円の軽」として、らんたいむさんの相棒となったホンダ・アクティバン(1999年式)。この車両以外にもホンダ・フリードスパイク(ハイブリッド)での車中泊も豊富。

「視聴者の皆さんが参考になること」を考え、アイテムやDIYを考えた一台で、らんたいむさんの経験値が積み込まれている。

創意工夫で体感温度を下げる! それがらんたいむ流

そもそも車中泊は、動画を製作する前から行っていたという。バイクレースに参戦するにあたって、ハイエースに積んだバイクの横で寝ていたのが車中泊のはじまりだった。

「もう25年くらい前の話ですね。動画配信は7年近く前です」。そう言って静かに笑うのは、ついに『カーネル』初登場となったらんたいむさんだ。

車中泊業界では人気の高いインフルエンサーのひとりとして、多くの視聴者に向けた動画配信を行っている。

「いまの“7万円の軽”に乗り出して、4年くらい経ちます」。当時はコロナ禍で、旅の移動ができなくなり、まずは車内をDIYすることから始めた。

「4名乗車の車両、2名乗車で登録。助手席には冷蔵庫などを置いています。完全にソロ仕様です」

最初に手を付けたのは床だという。「家であれば“基礎”。これが水平なら、なんでもできます。板だけだと痛かったので、フローリング調のクッションフロアを張ったのが、最初だったと思います」

以前は「前向き」で座るレイアウトだったが、車両後部の物が出しづらく、使い勝手を考えて「横向き」に座るレイアウトに変更している。

らんたいむさん車中泊動画の、そのコンセプトは一貫している。「みんながマネできることを紹介したいと思っています。車中泊をもっと気軽に楽しめるように」

クルマが古くても大丈夫。ガスコンロが危険なら、ポータブル電源とIHコンロを使えばいい。そんな身近な雰囲気が、多くの人たちから支持を集めている要因だろう。

「いまクルマに関しては、もう手を加えるところがない。完成形だと思っています」

では、今回の本題を聞いてみる。主な暑さ対策は? 

「このクルマで4年。4回も夏を過ごしてきました。ただ、その前のフリードスパイクでの経験もありました。“閉めきった車内は暑い”とか(笑)。当たり前のことですが、そんなこともトライ&エラーです」

最初に行った対策は網戸。でも風が思ったほど通らない。「ならば」ということで扇風機を使った。当初はこの2アイテムのコンボだった。

「でも、暑いんです(笑)」。試行錯誤を繰り返していくうちに、「扇風機の向き」で涼しく感じることに気づく。「外気を取り込むように、扇風機をセットしたほうが涼しいんです!」。

今回の撮影時、実際に扇風機を肌にあててもらったが、確かに体感で涼しさが異なる。こういった細かな工夫を蓄積していくのが、らんたいむさんの真骨頂だ。

「朝早く起きる、というのも立派な暑さ対策だと思います。涼しい時間に起きて、日の出を見る! とか。車中泊だからこそ、早寝早起きです」

車内調理は室温が上がるので、夏は外食のみと割りきってもいい。「僕の動画だと、夕方に夕日を見ながらお酒を飲んで、車内でまったりして就寝。もう終わり(笑)。翌朝、朝日を見ながら朝ごはん。気温が上がる前に撤収します」

まさに誰でもマネできることばかり。それがらんたいむ流。まだまだ書ききれないことも多かったので、それはまた改めて、次の機会で紹介することにしよう。続く!

暑さ対策を考えた夏用アイテムとアイデア

まさにらんたいむさんの真骨頂! 手動で開閉する窓だからこそできるワザ。扇風機を窓に挟み、その上からメッシュのネットを被せている。

扇風機の向きが重要とのことで、車外に排気するように外向きに装着する。「体感温度が下がる!」とらんたいむさん。※電動窓は絶対NG

ソーラーパネルを装着。ポータブル電源はブルーティのAC200PL。リン酸鉄リチウム電池を採用した2000Wの大容量モデル。

ベッドはこのポータブル電源にあわせてDIYされている。助手席には冷蔵庫と寝袋などの小物。つまり、このアクティバンは運転席のみの1名乗車。

リアゲート開いて開口部全面をカバーするメッシュのネットも使用。下で紹介しているS字フックと併用すると風も通り、虫も入らない。

ボーンバーの代わりに、量販店のS字フック(ロングタイプ)でリアゲートを半開きに。リアからの風通しを考えたアイデア。簡単に脱着でき、買い替えもリーズナブル。まさに誰でもマネできるアイデアだ。

コンパクトな簡易シャワーも常備。バケツに水をくみ、ポータブル電源につなげば簡単に使用できる。使用する場所は選ぶが、アウトドアで、あると便利。