【概要】冬~春の車中泊で暖かく眠るための基本テクニック①・体の寒さ対策編。体の保温アイテムの選び方、注意点など。

冬から春に向けての車中泊では、まだまだ気温が低く、寒さを感じる季節といえる。では、そんな季節に暖かな睡眠=暖眠するには何をしたらいいか?

その基本のひとつが体の保温だろう。こだわりたいのは、まずウエア類、そして就寝用マット、寝袋などの寝具、最後は飲食。

温泉に入ってすぐに寝具に潜りこめば、体がポカポカのまま眠りにつくことも可能。ただし髪の毛をしっかりと乾かさないと結露の原因になるので要注意。

保温ウエアは、体を守るために必要不可欠。アウトドア・アクティビティのように、運動して汗をかいたり、風や雨にさらされるわけではないので、登山のようなレイヤリングの基本は必要ない。

保温重視でOKだが、重ね着は車中泊でも便利なので、ぜひとも活用したいところ。

さらに、車中泊の就寝中にトイレなどで車外に出ることを考えると、あまりにパジャマ然としたものではないほうがいいだろう。

ウエア

自宅なら体が保温できればどんなウエアでも問題ない。しかし車中泊では、少し選ぶポイントが変わってくる。

保温性のあるウエアであることは大前提だが、狭い車内で動きやすく、コンパクトに収納できるもの。登山などで使用するインナーダウンやフリースなど、高性能なアウトドアウエアがおすすめ。

マット

高性能な登山ギアを活用することが多い車中泊だが、マットだけは該当しない。なぜなら車内に保管できれば、厚くて寝やすい中綿のマットのほうが、暖かくて寝やすいから。

車中泊専用マットも人気だが、最近ではカインズやニトリなど、量販店のマットを愛用する人も多い。アウトドアギアならキャンプ用を選びたい。

寝袋(布団)

保温性でいえば羽毛布団でも暖かい。しかし収納性を考えるなら、やはり寝袋。コンパクトになる登山用ダウンがおすすめだが、収納スペースに余裕があるなら封筒型でもOK。

注意点は、寝袋に設定されている「快適睡眠温度域」。FFヒーターなどがない場合は、車内でも冬のテント同様に冷えることを想定して選びたい。

飲食など

保温は体の内側からも考えたい。冷えた食事よりも、鍋料理のような温かいものを。飲料水も、「アイス」より「ホット」がおすすめ。

さらに、食材にもこだわりたい。唐辛子に含まれるカプサイシンや、加熱したショウガに含まれるショウガオールなどを意識的に摂取すると、冷え性に効果があると言われている。

文:大橋保之(カーネル編集部) 
初出:カーネル2024年3月号vol.65