【概要】北海道のご当地ラーメンである「札幌ラーメン」「旭川ラーメン」「函館ラーメン」「釧路ラーメン」の解説とおすすめ8店を北海道在住の車中泊女子・まるななさんが紹介。

北海道では、とれたて新鮮な海の幸や山の幸、地方の文化から生み出されたご当地グルメが盛りだくさん。道民が愛する名物や定番のお店や、北海道以外では知られていないマイナーグルメを、北海道在住の車中泊女子・まるななさんが紹介するシリーズ企画。今回は「北海道ラーメン」に注目!

北海道ご当地ラーメンの名店を紹介

北海道外でたまに見かける「北海道ラーメン」の看板。北海道ラーメンといっても、その種類は多岐にわたっており、地域によって大きく異なる。

北海道のラーメンを大きく分類すると、札幌、旭川、函館と、最近では釧路の4つに分かれる。札幌は味噌、旭川は醬油、函館は塩、釧路は醬油と、地域を代表する味がある。だしのベースも全く異なり、独自の文化が生み出したスープと麺がある。

ここでは、北海道ご当地ラーメンのおすすめを紹介しよう。

まるななプロフィール

2017年に中古で購入した軽キャンピングカー・テントむしで北海道内のキャンプや登山を車中泊で楽しむ軽キャン女子。旅の様子はYouTube「まるななちゃんネル」とブログ「まるななブログ」配信中。おいしいものに出合うため旅をしているといっても過言ではない。

札幌ラーメン

地元民はコーンバターを入れない!

札幌ラーメンといえば、コーンバターが定番と思われがちだが、地元民は入れないのが一般的。コシがある黄色い中太ちぢれ麺は、濃厚なスープによく絡む。味噌だけでなく、醬油も塩も札幌ラーメンなのだ。

ラーメン みかん

絶品! 新定番の完成形

純蓮(すみれ)系ラーメンで小樽の行列必至の人気店だが、回転は早いので待つべし。味噌は、ショウガが効いた濃厚でうま味が詰まった絶品スープ。醬油も塩もハズレなし。

麺屋大心

懐かしい系札幌ラーメン

最近は純蓮系と呼ばれる店が人気だが、札幌清田の大心の味噌は、昔ながら札幌ラーメンであっさりの中にコクがあり、食べ飽きない味。新千歳空港内にも店舗あり。

らーめんきちりん本店

昔風ラーメンの決定版!

中華そば風のラーメンを昔風ラーメンと呼ぶ。札幌手稲のきちりんの塩味は、澄んだ鶏ガラスープが特徴で飲み干したくなるほどのうまさ。チャーハンとあわせて注文したい。

ひぐま 横丁本店

味噌ラーメンの基本形

すすきのラーメン横丁内にあり、こってりとした濃厚スープに甘みのある味噌は、これぞ札幌味噌ラーメンといった感じ。地元民にも観光客にも人気のラーメン店。

旭川ラーメン

ダブルスープの醬油ラーメン

豚骨鶏ガラ系と魚介のWスープの醬油味で、低加水ちぢれ中細麺が特徴。ラードでスープをコーティングすることで、寒い冬でも冷めにくくなっている。

ラーメン専門 つるや

王道の旭川ラーメン

1972年創業の老舗店。懐かしさを感じるレトロな店内。バランスのとれたWスープは見た目よりかなりあっさりで優しい味。チャーシューは、脂っこくなく食べやすい。旭川ラーメンの王道。

旭川 蜂屋

元祖・旭川ラーメン

1947年創業で旭川ラーメンの元祖。スープを覆う独特な風味の「焦がしラード」は「クセがあるけどクセになる」といわれており好みが分かれる。見た目ほど濃い味ではない。

函館ラーメン

あっさり塩が特徴

澄んだ塩味のスープと、豚骨や鶏ガラがベース。麺は中太ストレート麺で、具はチャーシュー、メンマ、ネギが一般的。

滋養軒

飲み干したくなる絶品スープ

1947年創業の老舗の超人気店。中細のストレート麺に絡むスープは、鶏ガラと豚ガラを煮込んだ濁りのないものでうま味が凝縮され、絶妙かつ絶品! 並んででも食べたい一杯。

釧路ラーメン

カツオ香る醬油

カツオや煮干しなど魚介系スープのあっさり醬油味で細ちぢれ麺が特徴。具はチャーシュー、メンマ、ネギとシンプルだ。

ラーメン屋 夏堀

毎日でも食べられるあっさり味

釧路ラーメン専門店で、スープはカツオの風味が香り魚介のうま味を感じられる、あっさり醬油味が特徴。釧路一細い極細麺に、阿寒ポークを使ったトロトロチャーシューが美味。

写真、文:まるなな 
写真提供:北海道観光振興機構、農林水産省「うちの郷土料理」、十勝観光連盟、おぐ 
初出:カーネル2024年3月号vol.65