いま、ディーラーキャンパーがアツい！
クルマメーカーでもなく、キャンピングカービルダーでもない。一般車の販売店がそれぞれ独自に開発するオリジナルのキャンピングカー＆車中泊カーが現在増加中だ。
ユーザーとの距離感が近いため、ニーズを知り、要望に合わせたモデルをすばやく製造・販売できるのが強みだ。そんな“ディーラーキャンパー”の人気車種をセレクト。
こちらの記事では、マツダオートザム愛川の「モーニングワン」シリーズより新作の2モデルを紹介しよう。
神奈川県愛川町にあるマツダオートザム愛川から、2台の魅力的なキャンピングカーが生まれた。
ポップアップルーフを装備したモデルで、キャビンを架装したキャブコンタイプとバンのボディを使ったバンコンタイプの2種類。コンパクトな軽自動車枠に収められている。
アウトドアでも街中でも似合うシンプルなエクステリアデザイン。細い道でも安心して走行できるボディサイズがちょうどいい。
マツダオートザム愛川は新相武という会社の自動車ディーラー部門。新相武では、積載車、ダンプ、クレーン車などの特殊車両を多く扱っていて、架装車両を得意とする。
もちろん、キャンピングカーも扱っていて、ほかのディーラーとは少し違ったバックグラウンドがあるのだ。
オートザム愛川の扱うキャンピングカーは「モーニングワン」というシリーズ。オリジナルのキャンピングカーで、独自開発されたモデル。
すでに軽自動車ベースのキャブコンモデル「キャンパーワイド」が発売されていたが、今回新たに、キャブコンスタイルの「キャンパージャスト」、バンコンスタイルの「キャンパーティーポップ」の2車種が追加されることになった。
「キャンパージャスト」は本格的なキャンピングカー同様、設備が充実していて、アクリル2重窓など、快適性を追求した装備が特徴。
オリジナルシートカバーなどが明るいインテリアを作り出している。
ポップアップルーフにはダンパーが取り付けられ、軽い力で開閉できる。また、フロント側が立ち上がり、ルーフ内部は広々。
気軽にキャンピングカーライフを楽しめるのが「キャンパーティーポップ」。車内は4名が乗車できるレイアウトで、リアにキャビネットを装備する。
ラゲッジスペースに収納できるベッドマットを使って、フルフラットのベッドを展開することもできる。
装備が充実した「キャンパージャスト」と、シンプルな使いやすさを追求した「キャンパーティーポップ」。自分の使い方に合わせたセレクトをできるのがありがたい。
モーニングワン キャンパージャスト（Morning One Camper JUST）
リアサイドにエントランスがあり、その後方には給水タンクの扉が付いている。ポップアップ収納時の全高は1970mmでコンパクト。
明るいインテリアはポップアップルーフを立ち上げるとことで、開放感のある空間になる。リアは2名掛けベンチシートレイアウト。341万円〜。
リアのベンチシートを展開すると、フルフラットベッドに。1810×1030mmのサイズになり、大人2名が就寝できる大きさになる。
ポップアップルーフ内部はベッドとしての使用も可能。開口部が3面にあり、バグネットも装備する。気持ちいい風が抜けてくれる。
車内にはシンクの設備がある。給排水タンクがセットされているので、車内で手を洗ったり、余った飲み物を捨てられるのが便利。
オリジナルのシートカバーが標準装備される。レザー調の生地で高級感のある仕上がりだ。おかげで車内の雰囲気も統一された。
モーニングワン キャンパーティーポップ（Morning One Camper T-pop）
バンベース車両にポップアップが架装されたキャンパーティーポップ。ルーフを収納したときの全高は1980mmなので、立体駐車場でも利用できる。
リアがすべてフルフラットベッドになり、ポップアップルーフで室内は広々。キャビネットもコンパクト設計で広さを確保する。価格未定。
ベッドマットはリアにすべてを収納できる。床下にはポップアップルーフのフロアを収納。使わないときもスッキリと収納できる。
ポップアップルーフ内部は広々としている。フロント部分にも高さがあるので、奥まで足を入れることができ、2名就寝でも余裕の広さ。
リア両サイドにキャビネットが装備されている。下部はドア付きの収納庫に、上部は奥行きのある棚として使用することが可能。
乗車定員4名、就寝人数4名。普段使いできるレイアウトが使いやすい。リアシートはセパレート可能で、シングルベッド仕様にもなる。
【問】マツダオートザム愛川
写真、文：渡辺圭史
初出：カーネル2023年9月号vol.62