【概要】スズキ・スペーシア ベースでの車中泊や楽しみ方について。「マルチボード」の活用法や快適な車中泊をするためのコツも紹介。

クルマを自分好みの部屋に仕立て、好きなキャンプ場やRVパークでゆったり過ごす車中泊の旅が人気。

車中泊にうってつけのクルマとして注目されているのが、スズキの軽商用バン「スペーシア ベース」。

「スペーシア」シリーズがもともともっていた家族4人がゆったり乗れる広さを、「スペーシア ベース」では自分好みにアレンジして遊びや仕事に使えるスペースに変えることができるアイデアが詰め込まれている。そのひとつが「マルチボード」だ。

4つのモードで活用の幅が広がる!「マルチボード」に注目!

「スペーシア ベース」には荷室の高さや取付位置などを4段階に変えられる「マルチボード」を標準装備。この4つのモードを切り替えることで、遊びから仕事まで幅広く使える空間が生まれる。

商用車としてはもちろん、この「マルチボード」が荷物が増える車中泊旅やキャンプに“使いやすい”と話題なのだ。

「マルチボード」の耐荷重は上・中段モードでの使用は12kg、下段モードなら18kg、車中泊時は成人2名まで(停車時)と十分だ。

上段モード
大きな荷物を載せるなら一番高い位置に。2列目シートの背もたれとほぼ同じ高さで、ボード下の空間は高さ43cm。

中段モード
マルチボードの下は高さ29cm。荷物を上下に整理して積載することができる。

前後分割モード
「マルチボード」は立ててもOK。荷物の飛び出し防止に役立つ。

「下段モード」+三種の神器で快適車中泊

注目したいのは、なんといっても「下段モード」。運転席・助手席を倒せば、一体化したフラットな空間が出現。前席から荷室まで最大203cm、幅は約120cmと、その広さはダブルベッド並み。

車中泊に必要なスペースは、ひとり分の幅55cm以上、奥行きは身長+15cm以上ほしい。「スペーシア ベース」は大人2名が眠るのにちょうどいい大きさというわけだ。

しかもシートによるデコボコや段差が少ないので、これらを埋める手間も最小限ですむ。

「マルチボード」の下に高さ16.5cmの空間があるので、車中泊時の荷物を入れることで休息する空間を広く取ることができる。

「マルチボード」はバックドアぎりぎりまで伸びているわけではなく、ボードの下に手を伸ばすための隙間があるから、あらかじめ取り出す可能性のある荷物をここに置いておけば、バックドアを開閉する回数が減り、夜中の騒音問題対策にもなる。置き場所に困る靴収納にも使えることもポイントだ。

車中泊専門誌『カーネル』では、厚手のマット・視線と光を遮り断熱効果もあるシェード・寝袋を「三種の神器」と呼ぶほど、車中泊の快適性を左右する大切な道具と考えている。

厚手のマットを敷き詰め、窓にプライバシーシェードを備えれば言うことなし!

「スペーシア ベース」は、ほかの「スペーシア」シリーズとは違って一番後ろに窓がなく街明かりが入りにくい。これも車中泊向きといわれるゆえんだ。

窓のかわりに備えられているのは、ポケット。車中泊でゴロンと寝転んだまま手を伸ばすのにちょうどよく、メガネやスマホ、ライトといった小物の収納に重宝する。

XFグレードには、荷室側からも手が届く小物入れを装備。防寒着などの収納に役立ち、外に出るときにサッと取り出せる。

助手席の下にも収納スペースが。取り外しできるトレイ付きなので、丸められる長靴、レインウエアなどを入れて急な雨に備えておくのもいい。

「マルチボード」が役立つのは快眠だけじゃない

就寝時は「マルチボード」の下段モードが“使える”わけだが、モードを変えればリビング&ダイニング、書斎となる。

「マルチボード」を上段モードにして、2列目シートの背もたれをたためば、ちょっとしたテーブル&ベンチになる。床にそのまま座るよりも快適だ。

車内で火を使うことはできないが、ポータブル電源を搭載するか外部電源ユニットを装備したモデルなら、電気で調理や湯沸かしOK。

いつでもコーヒーで一息付けるのが便利だし、外で調理をするのがツラい肌寒い日や雨の日にも重宝する。

前後分割モードは、例えばペットを前方に乗せ、荷物を後方に積むことで、それぞれの空間を確保して旅を楽しむことができる。

また、雨に濡れたカーサイドテントや釣り道具と、寝袋や着替えなどを分けて収納すれば帰宅後の片付けも楽々。

車中泊成功の秘訣は……

「マルチボード」が休日をサポートしてくれる「スペーシア ベース」だけれど、どこでも車中泊&キャンプができるわけではない。キャンプ場やRVパークといった許可された場所を利用すること。

また、以下の注意点やマナーに気を付けよう。

●風の影響を受けやすい場所は、揺れで目が覚めてしまうことも。風をまともに受けそうな場所は、風上にクルマを向けて駐車しておくと横揺れを低減できる。釣りやスキー目当てに駐車場で仮眠する場合、中洲や落雪がありそうな場所を避けることも肝心だ。

●ドアを開閉するときの音、キーロックなどの電子音は思いのほか大きく響く。ほかのキャンパーや車中泊をしている人のためにも不用意な開閉は控えよう。

そのうえで、できるだけ傾斜がなく体が水平になるような平らな場所を選んで、「車中泊・三種の神器」があればぐっすり眠れる。

「スペーシア ベース」で車中泊を楽しもう

コンパクトなのにゆとりの就寝スペースを確保でき、おまけに簡単にリビングを展開できる「スペーシア ベース」があれば、ぐっすり眠れてドライブも遊びも不安なし。

「スペーシア ベース」で自分だけの秘密基地を作り、大好きな自然のなかで思う存分、休日を楽しもう。

文:大森弘恵