今回の車中泊の達人:あつさん
三重県出身・在住のシンガーソングライター。歌手、パーソナリティーとして、全国各地をめぐり、音楽で元気を届ける。車中泊仕様車・キャンピングカーを乗り継ぎ、現在はキャブコン1台と、この軽バン・スズキ・エブリイ オートスピリット・アーリータイプでキャンピングカーライフを楽しむ。
乗り継いで、乗り継いで、キャンピングカーライフ10年!
以前に仕事で使用していた乗用車の車検が近づき、「バンライフ仕様」への買い替えを考えていたというあつさん。
そんなタイミングで出合ったのが、このオートスピリット製キャルルックのスズキ・エブリイだ。
これまで仕事用とプライベート用として2台を所有して使い分けていたが、いまは一台で仕事も遊びも手軽にできると、ウキウキの様子。
これまでの車中泊&キャンピングカーの経験から、あつさんの不安を取り除いた最終形態となったという同車。
「なにより一番はトイレの存在が大きい。安心感を追求して、現在の形になりました」とのこと。
これまでに乗り継いできた相棒たちの共通点は、ずばり寝やすさ。いかにフルフラットを確保できるかの重要性を痛感してきた。
だからこそ、今回もDIYでベッドを作製。キャンピングカーの快適さを知ってから、軽バンで車中泊を行うことになったので、その快適さを軽バンにも追求したという。
そもそもアウトドア派のあつさん。車内調理はせず、野外で焚き火を楽しみながら食事をするスタイル。そのため車内には調理用品がない。
唯一あるポータブル電源は、ラップポンの稼働と、スマホの充電がメイン。配線などがないシンプルさ
軽バンにトイレを設置したり、ベッド下の荷物を取り出しやすくする工夫があったりと、限られた車内のスペースを効率よく活用するアイデアが、ギュッと凝縮された一台といえるだろう。
ソロ用ベッドはイレクターパイプでDIY
初めてのDIYに挑戦してベッドやテーブルを製作。ベッド下は収納スペースになっている。骨組みには、DIYに不慣れな人でもカットしやすいイレクターパイプを使用した。
電気はポータブル電源のキャリライクのみ。「飲んだあとは気持ちよくそのまま寝たいから、常設ベッドが最高!」とあつさんは満面の笑み。
車外で焚き火や食事を楽しみ、車内で安全に寝る車中泊キャンプが“あつ流”。
なんとポータブルトイレ「ラップポン」を小型化
「従来のラップポンはとにかくサイズが大きい! 軽バンでは手狭。でもトイレが欲しい!」ということで、まずはラップポンをスリム化。
アルミボディのケースを作り替え軽量化をはかり、テーブルの脚は左右の形状を変え、車外からラップポンを取り出しやすくしている。
ちなみにシンクは100円ショップのラーメンどんぶりで手づくり。その発想力がおもしろい。
サーキュレーターも自作! モバイルバッテリーで稼働
エブリイの標準仕様とは異なり、オシャレにカスタムされた窓。その窓枠に合うように、PC用ファンでDIYしたサーキュレーターと、電力確保には“ソーラーモバイルバッテリー”を導入。
バッテリーはサーキュレーターの脱着パネルに収納し、見た目にもスッキリとキレイに作り上げた。
あつさんこだわりのオレンジカラーは健在!
購入時、外装は白一色だった同車。「車内はオレンジなのにもったいない!」ということで、外装もオレンジと白のツートンカラーに変更。
じつは『カーネル』Vol.49で一度ご登場いただいているあつさん。その時に紹介したミゼットⅡもオレンジカラー! パーソナルカラーであるオレンジ好きは健在。
「大好きな空間だから、大好きな色にもこだわりたかった」という笑顔のあつさんだった。
写真・文:やまがた夫婦
撮影協力:わかすぎの里大原オートキャンプ場
出典:カーネル 2022 冬号 vol.52