気軽に軽キャンパーライフをスタートできる！
ハイエースをベースにした「リラックスキャビン」など、キャンピングカーでお馴染みのかーいんてりあ高橋。昨今は時代の流れもあって、移動販売車についての問い合わせが増えたという。
そこで気軽に移動販売を始められるものとして、同社の高橋社長が考えたのが軽トラックをベースにしたキャビンである。
リモートワークやプライベート空間としても使え、これまでのキャンピングカー造りのノウハウも生かしつつ、多目的に使えるものを作ろうと開発。軽トラキャビン「カノン＆ダニエル」が誕生した。
カノンは移動販売車として、ダニエルはプライベート空間として、というようにキャビンはオーナーによってさまざまな使い方ができるという意味をもたせた車名である。
プリウス・リラックスキャビンなどにも使われている、FRP一体成型技術を用いて製造された「カノン&ダニエル」。FRP製一体形状のボディはかーいんてりあ高橋の得意とするところ。
継ぎ目がないため雨漏りなどの心配がないとともに、本体重量80kgという軽量化を実現。バッテリーなどの架装をしても130kgに収まるという。そのうえ強度も十分だ。ボディカラーはゲルコート色のほか、メタリック塗装（15万円・税別）も可能。
キャビンにはルーフ部分に出っ張りがあって、荷物などの収納に使えるほか、ベースに板を足すことでバンクベッドになり、就寝スペースとして使うこともできる強度がある。自分だけのデザインのキャンピングキャビンとして仕上げるのもいいだろう。
地元の長野県では軽トラックをもっている人が多いのだが、「農作業の合間の休憩場所として使いたい」などの要望もあったという。このあたりも「多目的に使えるキャビン」という高橋社長の思惑に合致した使い方といえるだろう。
車内は自分の好きなように使える。写真のようにソファベッドを持ち込んで優雅な車中泊空間を作り出すなどアイデア次第。最近話題のワーケーションや移動販売車としても使うこともできる。
ダイハツ・ハイゼットの荷台にピッタリのサイズで作られていて、荷台のあおりを上げるとちょうど収まるサイズ。もちろんほかの軽トラックでも使えるサイズである。軽トラックの積載重量制限350kg、高さ制限250cmも、もちろんクリアして設計されている。
ダイハツ・ハイゼットは自動ブレーキが標準装備されていて、ひと昔前の軽トラックとは違い運転がしやすいという。ベースとなる軽トラックを100万円強で購入して、あとはカノン＆ダニエルのキャビンをポンと載せるだけで、自分だけのプライベート空間となる。
軽トラックを所有していたら、まさに載せるだけである。また使わないときはオプションのキャビン着脱システムを使えば、キャビンだけを降ろすことも可能だ。オプションのキャビン着脱ジャッキシステム（10万円・税別）があれば、キャビンの載せ替えはひとりでもできるようになる。
車内には電気配線がされていて、外部入力コンセントも標準装備されているので、車内でAC100Vを使うことができる。ポータブル電源を持ち込んで使うのもいいだろう。
キャビン左右にある大きなウインドウは選択可能。写真のような左右スライドタイプのウインドウのほか、移動販売車に適した跳ね上げ式にも変更できる。
現在は先行予約を受付中。正式販売は4月に幕張メッセで開催される予定のジャパンキャンピングカーショーからとなる。
軽トラキャビン、ココがポイント
ダイハツのハイゼットにジャストサイズで作られているキャビンだが、軽トラックであれば、どのクルマにも載せることができるので、気軽に軽キャンパーライフをスタート！ 軽トラックの荷室サイズを最大限に生かしているので、家具量販店で好きなインテリアを積み込んだり、移動販売車として使うなどお好み次第。
【SPEC】
価格130万円（税別）
■標準装備：カラー／白・ほかFRPゲルコート色、FRP一体型キャビン、断熱施工、室内パネル張り、左右ウインドウ、配線工事（照明・100Ｖコンセント）、外部入力コンセント、エントランスドア、乗降はしごほか
■オプション：お好みペイント（ボディ）／15万円、ポータブル電源／18万円、内装家具一式／20万円ほか
【問】かーいんてりあ高橋
出典：カーネルvol.49 2021年春号
文：浅井佑一