車中泊の必需品は日用品で代用できる!?
わが『カーネル』が推奨する、車中泊の「三種の神器」がある。マット、シェード(もしくはカーテン)、寝袋だ。
まずこの3点を使用すれば、初めての車中泊であっても、快適な睡眠に近づくことができる。寝袋は購入することが大前提となるが、マットやシェードは、工夫次第で代用が利く。
被災直後の車中泊避難では、専用品が手に入ることは少ない。なので、タオルや毛布、衣類などで段差を解消するなど、そのときあるアイテムを使って、寝床を少しでもフラットに近づけることが必須となる。
また、車中泊時に「心をリラックス」させるためには、車の窓を目隠しすることが第一条件。専用のカーテンやシェードがあれば、もちろん問題ない。しかし緊急時の場合、マット同様に代用品でまかなう必要がある。
タオルや毛布を吊り下げたり、銀マットで簡易シェードをDIYするのも難しいことではない。まずは日常のレジャーでも、車中泊を楽しんでもらい、シェードやカーテンを使用して、その効力を体感してほしい。
さらにストレスフリーな車中泊を目指すなら、耳栓やアイマスク、枕などもあると便利。もう一歩踏み込んで、快眠するためのノイズキャンセラーなども、現在では販売されている。車中泊で、少しでも質のいい睡眠を考えるなら、そういったデジタルアイテムも日ごろから準備しておくべきだろう。
寝床はできるだけ凹凸を減らし水平に
駐車する場所は水平か?
駐車する場所が傾いていては、快適に寝ることは難しい。車中泊する場所の傾斜はしっかりチェックすること。スマホに水平器のアプリを入れておくのも手だ。どうしても水平な場所がないときは、車内で頭が上側になるように駐車したい。
シートの段差を埋めてなだらかに
シート就寝の場合、背もたれを水平に近づけても段差ができる車が多い。緊急時は準備できるタオルや毛布、衣類などで、段差を解消する。写真の状態の上に、さらに1枚広げると寝やすい。銀マットやクッションなどもあると便利。
マットを敷くとさらに寝やすい
ラゲッジ就寝の場合、フラットで寝やすい反面、床面が硬かったり、突起があったりする場合も多い。量販店の銀マットでいいので、厚さ5mm以上のものを1枚積んでおくと、車中泊避難の際、非常に汎用性が高く、さらに寝やすくなる。
足はできるだけ体と同じ高さに
車中泊でエコノミークラス症候群にならないための予防策のひとつ。シート就寝のときに、膝下を曲げないように、足元のスペースを埋めること。緊急時は、そのとき準備できる荷物や衣類などでOK。段ボールで箱を作って置いてもいい。
市販のマットならまちがいなし!
「そのとき準備できるもので、できるだけ快適に寝ることを考える」というのが、緊急時の車中泊避難のセオリー。しかし、市販の車中泊専用マットを車に積んでおけば、そんな苦労は必要なくなる。多少の凹凸、シート間の溝なら、ほぼ感じることがないくらい。恐るべし!
窓からの視線をできるだけ防ぐ
人通りの多い場所は避ける
いくら目隠しをしても「就寝中、車の近くを人が通るのがイヤ」という繊細な人もいる。その場合は、人通りが多い場所は避けて駐車する。逆に、人がまったく来ない場所も危険。好みにもよるが、バランスを考えて選びたい。
市販カーテンも種類は豊富
目隠しのひとつ、車用カーテンも効果あり。車種、サイズ、素材、価格などによって、さまざまな種類のカーテンが販売されている。装着するのに、内張りにビス留めが必要なものから、吸盤で装着するものまである。好みによって選びたい。
銀マットで自作もできる
量販店で販売している銀マットやプラダンなどをDIYして、シェードを自作する人も少なくない。安価で簡単。もちろん劣化も早いが、ワンシーズンと割りきって使用するなら十分。カーテンを自作する人もいて、シェードと併用してもいい。
タオルや毛布も活用する
緊急時には、カーテンもシェードもない場合がある。タオルや毛布などを簡易的に、カーテン代わりにしてもいい。テープで張ったり、針金やロープで吊るすのもあり。窓ガラスに挟む方法もあるが、指を挟む危険があるのでおすすめしない。
市販のシェードならまちがいなし!
車中泊専用マット同様に、目隠しとなるシェードも専用品が販売されている。精度の高いフィット感や豊富な対応車種など、DIYのシェードとは違い、完成度は非常に高い。防音や防寒にも効果が高く、その代表格はアイズ製品。積んでおくと、役立つことはまちがいない。
出典:カーネルvol.47 2020年秋号