ナッツRVが製造している日産・NV200バネットベースの車中泊カーが「キャネル」だ。名前の由来は、「クルマで寝る」。だったら『カーネル』の社有車は「キャネル」しかないでしょ⁉ というわけで「キャネル」活用連載の第一回がスタート!

NV200ベースの車中泊カーが社有車が配備され、ついに「翼」を得た!?

クルマで初めて九州→本州を繋いだ今回。関門海峡にかかる関門橋は福岡県・めかりPAから撮影。

一応、クルマ雑誌の端くれという気持ちをもって製作している『カーネル』。しかし、新たに編集部を立ち上げてから社有車をもつ余裕はなく、これまでの取材では、公共交通機関、自家用車、レンタカー、そしてカメラマンの機材車でまかなってきた。

しかし、「ふだん、どれくらい取材で車中泊をするんですか?」と聞かれることも多くなってきたこの頃。これはマズイ!

そんな状況を見かねて声をかけていただいたのが、日本最大のキャンピングカー・メーカーであるナッツさん。「キャネルを使いなよ」という温かいお言葉をいただいたので、ピックアップに行ってきましたよ、福岡まで。ナッツさんの本社&工場は、福岡県にあるのだ。

NV200ベースの「キャネル」で福岡から東京まで車中泊旅

福岡から東京まで、1095km、14時間23分!

まず往路は飛行機にてアプローチ。寝袋などの車中泊ギアをパンパンにバッグにパッキング。空港からは、飛行機→地下鉄→バスと乗り継いで、その日キャンピングカーショーが開催されていたマリンメッセ福岡へ。ここに、キャネルを運んでもらえる段取りになっていたのだ。

「まだかな、まだかな」。ソワソワしながらキャンピングカーショーの取材&あいさつへ。そして昼食後、ついに連絡が入る。

「キャネル、来たよ!」。

福岡キャンピングカーショーが開催されたマリンメッセ福岡の駐車場で引き渡された直後のキャネル。おろしたての匂いとシートのビニールは新車ならでは。

会場裏の駐車場へ足早に向かう。そこには、積載車から降ろされたピカピカのキャネルが、待っていてくれた。鍵を受け取り、一連の説明を受けて出発準備。ナビでルート確認をすると、休憩なしでドライブ! 1000㎞オーバーの道のりと表示される。

山口県・佐波川SAのコインシャワーは10分200円。シャンプーやタオルはないので、敷地内のコンビニで購入。

山口県・佐波川SAにて車内で仮眠。フラットにはなったが、大きな隙間が……。「なんかシートアレンジがまちがっている」と感じながら、睡魔には勝てず。

予想はしていたが、さすがに長い。少しでも早く出発して、余裕をもって運転したい! ということで、会場を早々にあとにして、いざ東京に向けて出発。だが、急いで車両を準備してもらったため、ETCがまだセットアップされておらず、結局、高速道路にのったのは夕方前に。

広島といえばカキ! ということで宮島SAではカキフライ定食に続いて、露店の「焼がき」も食べた。一皿2個で580円なり。

「焦る必要はない。いまは土曜日の夕方。月曜日の11時に打ち合わせがあるが、それに間に合えばいい」。自問自答。はやる気持ちをクールダウン。そうそう! 安全運転が一番だからね。

兵庫県・三木SAで滋賀県・大津SAまでいくというヒッチハイカーを乗せる。新潟出身23歳。「46都道府県・無銭旅チャレンジ」中だという。

「あ、でも各地の名産は食べたいな。一般道に降りる余裕はないかな。途中、実家に少し寄れたらいいな」。ソロドライブは独り言が増える。これ、「ロングドライブあるある」じゃないだろうか(自分だけ!?)。

愛知県・刈谷PAに隣接するハイウェイオアシスには、天然温泉施設「かきつばた」がある。入館料890円。

いやー、さすがにアラフィフにもなって、こんな過酷な(でも楽しい)ドライブをすることになろうとは、想像していなかった(笑)。

最後のピットストップとなった神奈川県・足柄SAで、なんとアクシデント。隣のハイエースにガリっと擦られてしまった! あーん……(涙)

結局、横浜市の自宅に到着したのは、日曜日の深夜。日付が変わって3時ごろ。会社には翌朝向かうことに。SNSにお付き合いいただいた皆さん、ありがとうございました!

福岡~東京1095kmの車中泊旅グルメ

今回の車旅で立ち寄った、SAPAグルメを紹介!

福岡県・古賀SA

マリンメッセ福岡を夕方に出発して、最初に入ったSA。インフォのお姉さんに勧められて食べた「四元豚の炙り豚丼(中盛り)」は1100円。

山口県・佐波川SA

シャワー&仮眠で立ち寄ったSA。前の古賀SAで買った人生初の「佐世保バーガー」をほお張る。750円でチョイ高めだがボリュームはある。

広島県・宮島SA

朝起きて少しドライブ。朝食で立ち寄った宮島 SAにて「カキフライ定食」1400円でパワーチャージ! このあと「焼がき」も食べてカキ三昧。

岡山県・吉備SA

食べ過ぎて食欲がわかず、軽食で済ませることに。なぜか岡山名物のきびだんごではなく「黄金餅」2個パック440円に手が伸びた。

愛知県・刈谷PA

温泉施設「かきつばた」の食堂がお休みで、名古屋メシがまったく食べられず。代替えで食べた担々麺・餃子セットは価格チェック漏れ…… 。

神奈川県・足柄SA

この旅の最後の晩餐は、950円の「富士川倍 もりそば」。これを食べたら、いったん自宅に戻り、荷物を置いたあと、『カーネル』編集部へ。

写真・文/大橋保之(カーネル編集部)
出典/カーネルvol.44 2020冬号

 

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