イベントやキャンプ大会などでお声がけしてくださった方から「キャンピングカーが欲しいけど、なかなか踏ん切りがつかない」「キャンピングカーの“買い時”ってありますか?」といった質問を受けることがある。
そうした質問に対する筆者の答えは、
「キャンピングカーは、“欲しい”と思ったときが買い時」
というひと言。
高額な買い物だけに無責任な言葉のように聞こえるかもしれないが、これは自分自身が30代から3台の新車キャンピングカーを乗り継いできたからこそ言えること。
キャンピングカーが本当に欲しいなら、できるだけ早く購入するのがベター! その理由について、詳しくお話していこう。
子どもと一緒に遊べる時間は、親が思っているより短い
まず、「子どもと一緒にキャンプやクルマ旅を楽しみたい!」と、キャンピングカーの購入を検討している場合。
子どもと一緒に遊べる時間は、親が思っているよりもずっと短い。
子どもが幼いころは家族そろって遊ぶ時間が永遠に続くような気がしていても、子どもの成長はあっという間。
中学生になって部活動を始めるようになったら、一緒に遊べる時間はどんどんと減っていく。
いつでも子どもと一緒に過ごせる幼児期から小学生までは、親にとって「人生のゴールデンタイム」。
子どもと一緒にキャンピングカーライフを楽しみたいなら、まだ子どもが小さいうちにできるだけ早く購入を決断するのがおすすめだ。
早い段階でキャンピングカーを手に入れれば、そのぶん“子どもと過ごすキャンピングカーライフ”を長く楽しむことができる。
定年後に自由な旅……はできないかもしれない
以前、北海道のキャンプ場で出会ったキャンピングカー乗りの年配夫婦とお話して、非常に印象に残ったことがある。
そのご夫婦は、定年後にキャンピングカーで日本中を旅していて、北海道のキャンプ場にもその時点で1カ月ほど滞在しているとのことだった。
そんなノマド的なセカンドライフを満喫しているご夫婦に「いいですね~。うらやましいです」と伝えたところ、帰ってきたのは「あなたたちの方がうらやましい」という意外な言葉だった。
話を聞くと、子どもが巣立ち仕事も定年して、「ようやく自分たちのセカンドライフが始まる」と念願のキャンピングカーを購入したものの、今度は親の介護をすることになり、キャンピングカーの自由な旅はできなくなるとのこと。
「もっと早くキャンピングカーを買えばよかった」「定年まで待たずにキャンピングカーの旅を始めればよかった」「子どもと一緒に若いころからキャンピングカーライフを楽しめるなんてうらやましい」と、お話していた。
人生は何が起こるかわからない。小さな子どもをもつ若い人にとっても、セカンドライフを夢見る年配者にとっても、やっぱり「キャンピングカーが欲しいなら早めに買うのが吉」なのだ。
契約から納車まで1年以上かかるのが当たり前
キャンピングカーの納期も、「購入は早めの決断がベター」な理由のひとつ。
職人が1台1台手作りで仕上げるキャンピングカーは、契約から納車まで1年以上かかるのが当たり前。空前のキャンピングカーブームで、納期が2年以上になるケースも珍しくない。
悩んでいる間も、時間はどんどん過ぎていく。できるだけ早く至福のキャンピングカーライフをスタートするには、スピーディな決断が必要だ。
高額なキャンピングカーはローンも長期
キャンピングカーは高額な買い物なので、多くのビルダーや販売店で120回程度の長期ローン(お店によっては最長240回ローン)が用意されている。
普通車の感覚だと驚く人も多いかもしれないが、家と同様に長く付き合えることを考えれば、ローンを使ってベストタイミングで車両を購入し、キャンピングカーライフを楽しみながら支払いしていくのもひとつの手だ。
ちなみに、キャンピングカーは購入金額も高額だが、手放す際も普通車とは比べ物にならないほどの残価率で買い取りしてもらえる。
リセールバリューの高さも、キャンピングカー購入の大きな後押しだ。
「欲しい」と思ったときが、キャンピングカーの買い時!
「キャンピングカーは、“欲しい”と思ったときが買い時」。
お金は頑張れば何とかなるが、過ぎ去った時間だけはどんなに後悔しても取り戻すことができない。
ベストなタイミングでキャンピングカーを手に入れて、“最高のキャンピングカーライフ”を実現しよう!
執筆:岩田一成
キャンピングカーライフ研究家/ライター。新車のキャンピングカーを3台乗り継ぎ、家族と一緒に1000泊以上のキャンプ・クルマ旅を経験。雑誌、書籍、新聞、WEB、イベント、テレビ、ラジオなど、様々な形でキャンピングカーの魅力を発信している。著書「人生を10倍豊かにする至福のキャンピングカー入門」(グラフィス刊)
写真、文:岩田一成